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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter99 『決意』 99-68


「春人、あんた服貸してあげたら?」

(隣に歩み寄った駆が、張り切って、服を脱ぎ始めた。)

「おっ。 俺で良ければ、貸してやるよ。」

「あんたは、がたいが良すぎて、菖蒲さんに合わないでしょうっ!」

(がっかりする駆の横から、春人が。 上着を脱いで、菖蒲に差し出した。)

「・・。 とりあえず、これ着とけ。 お前、暑苦しいからちょうどいいだろ。」

(菖蒲は、心外だという顔をしながら。 しぶしぶ受け取った。)

「(暑苦・・っ)・・。 すみません・・。」

(その時、駆け寄って来た、ミイとピュアが。
彼方の水平線を、指さした。)

「見て! 太陽が、出て来たっ♪」

「ほんとです〜っv///」

(それは、劇的な変化をもたらした。 刻々と色彩を変えてゆく空。
夜を破り、上る、オレンジ色の眩い太陽は。
海辺に立つ皆に、熱い温度を伝え。 皆を、オレンジ色の光で包んだ。)

「きれい・・っ。」

(ミイは感激し、ソラを掴んだ。 小さなオレンジ色のミイの髪に、太陽が反射し、
輝き始める。)

「おはよう。 夏樹さん///」

「おはよう。」



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