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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter99 『決意』 99-87


(手の中で、鳥籠型のペンダントが光る。 かざすと、
籠の中で、深い紺色の石と。 水色の石が。 鮮やかに煌めいた。)

「ソラ。 夏樹さん。」

「二人を守って・・。」

(祈るミイの手の中で、二つの天然石は、ちりりと、熱を持つようだった。

『あの空の向こうから。 何かが、迫ってくる。』

『まるで、空が落ちて来るみたい・・。』

『・・エアリエル国に眠る、聖なる力よ。』

『二人を、守りたまえ。』

(祈るミイに、ピュアが声をかけた。)

「ミイさま。 “境界”がゆらいでいます。」

(ミイは、目を開け。 ピュアを見た。)

「・・、敵から遮断している、結界のこと?」

(ピュアは、首を振った。)

「いいえ。 FOTの聖さまの創り出している結界もそうですが。」

「この世界と、エアリエル国とを結ぶ。 “砂の海”、“砂海”」

「異世界との道をつなぐ。 “扉”のある場所。」

「この地上の“砂貝海岸” とつながる、エアリエル国の砂漠の海“砂海”に存在する、

“扉”が。」



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