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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter99 『決意』 99-94


『「夏樹。 お前は、

生きることを考えろよ。」』

『「皆を助けたいと思うなら。

お前も、幸せになれ。」』

(夏樹は、ソラの言葉を胸に刻んだ。)

『いつも、誰かの言葉が、僕を前に進ませる。』

(夏樹は、微笑んでいた。)

『僕は、粒樹と同じだった。

僕は、“闇”を終わらせるために、

生き残った。』

『ここに居ることは、そのためだ。

それだけが、使命。』

『どこかで、それを予感していた。』

(紫苑は、夏樹のそばにより、その手を取った。)

『僕は、一人じゃない。』

(紫苑は、夏樹を守りたくて。 その手に触れた。 氷のような手が、冷たく。
紫苑の思いを、拒絶しているかの様だった。)

「夏樹くん・・。」



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