HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter99 『決意』 99-95
(紫苑は、どこかで。 夏樹が自分を拒否していることを感じていた。)
『届かなくてもいい・・。』
『ただ、隣で願わせて。』
『ずっと、そばにいてください。』
(深い紺色の瞳は、強く。 迷いなく輝き。 微笑んだ。
それは、紫苑の思いが、届かないことを意味しているように思えて。)
(笑顔の中に。 紫苑の瞳に、涙がにじんだ。)
「紫苑さん。」
(絶望的な未来を、夏樹は感じながら、紫苑に微笑んだ。)
『その時まで、生かしてください。 皆を守ってください。』
『僕は、生きて見せる。』
「皆。 僕と、戦ってくれ。」
(夏樹の問いかけに、皆は頷き。 微笑んだ。)
「ああ。」
「おう!」
「もちろんだ。」
(皆の答えに、夏樹は笑った。)
「ありがとう。」
ザザーンッ ザザザブーンッ・・!
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』